Devinのスラッシュコマンド入門 — / から始める開発依頼

エンジニアの関口です。Devinのスラッシュコマンドを活用した開発プロセスの効率化について紹介します。

Devinとは

Devinは、Cognition AIが開発した自律型のAIエージェントです。 コードの実装だけでなく、仕様把握や要件出し、見積もりやコードレビューなど、開発プロセスの様々な場面で活用できます。

https://www.devin.ai/

Devinを使った開発プロセスの効率化

Devinを活用することで、ブラウザや Slack を起点に開発プロセスを進められます。弊社でも Issue 連携やレビュー依頼などに利用しています。

本稿では、チャット入力で / から選ぶスラッシュコマンド に絞り、使い分けとチーム運用の例を整理します。用語は次のように使い分けます。

用語 指すもの
スラッシュコマンド / から起動するものの総称 一覧に表示されるものすべて
組み込みスラッシュコマンド Devin 側で最初から用意されているもの(公式 /plan, /review, /new
Skill リポジトリに置く手順・観点の定義 /code-review(Skill 名で起動)
カスタムスラッシュコマンド 組織が Settings で定義するもの /deploy(公式の例)

一次ソースは スラッシュコマンド(日本語) です。スラッシュコマンド名・権限・UI は常に公式の現行版を正としてください。2026年の機能追加は Release Notes 2026 を参照してください。

スラッシュコマンドとは

Devin のプロンプト入力欄(ブラウザのチャットや Slack 連携時の入力欄)で / を入力すると、スラッシュコマンドの一覧が表示されます。組み込み・Skill・カスタムなど種類ごとに並び、キーボードで絞り込み・選択もできます。

チャット入力欄・Slackからスラッシュコマンドを実行

一覧から選ぶと チップ の形で入力欄に載ります。そこに 追加のプロンプト(Issue URL、対象ファイル、制約など)を足して送信するのが基本です。フリーテキストだけで長文を書くより、スラッシュコマンド + 追加のプロンプト のほうが、計画・実装・テスト・レビューなどのフェーズが伝わりやすくなります(公式ドキュメントでも テンプレート に近い整理として説明されています)。

フリーテキストだけで依頼するより、まずスラッシュコマンドでレールを敷く と、セッションの最初の挙動が安定しやすいです。

2026年のアップデートでは、リポジトリに定義した Skill/code-review のように Skill 名のスラッシュコマンド として呼び出せるようになりました(組み込みスラッシュコマンドとは別枠です)。Cursor や Claude Code と同様に、リポジトリ内の手順や観点を Skill として置き、Devin のセッションから利用できます(Skills(公式))。詳細は後述の「Skill のスラッシュコマンド」を参照してください。

組み込みスラッシュコマンドの使い分け

まずは 組み込みスラッシュコマンド を解説します。一次ソースは公式の スラッシュコマンド > 組み込みスラッシュコマンド です。/plan/review などの使い分けは次のとおりです。

組み込みスラッシュコマンド 向いている場面(目安)
/plan スコープ整理・コードベース調査・アプローチ案が欲しいとき
/implement やる変更が決まっており、実装に進みたいとき
/test テスト作成・実行・カバレッジ確認など
/review 品質・ベストプラクティス観点のレビューを徹底させたいとき
/think-hard 難所で推論を慎重に進めたいとき

Issue の本文が粗いときは、URL を貼ったあと /plan で分解や不足質問をさせます。以下の運用では、/plan で調査したアプローチを Issue 本文へ反映してから /implement に進めます。

結果を Issue かスレッドへ反映したうえで /implement へ切り替えると迷走が減ります。

チーム運用との組み合わせ

Devinをチーム開発に導入してわかった、Slack連携と小さなタスクの回し方 で触れたとおり、Issue に背景・受け入れ条件が書いてある と Devin の起動コストが下がります。スラッシュコマンド(本フローでは主に組み込み)が、その 「セッションを始めたあと」 のレールになります。

  1. Slack や Web で Issue URL からセッションを開始する
  2. 最初のメッセージで組み込みスラッシュコマンド /plan を選び、タスク分割やリスクを出させる
  3. 合意した単位で /implement、仕上げに /test/review

小さく具体的なタスク に分けて並列で回す運用とも相性がよいです。

Skill のスラッシュコマンド(2026)

特定のリポジトリにある Skill を呼び出す

Release Notes 2026 では Skill Slash Commands が案内されています。従来の @mention で Skill を指す 方法に加え、プロンプト入力で /code-review のように Skill 名をスラッシュで起動 できるようになった、とあります。

/ を入力欄に入れるとドロップダウンが展開し、リポジトリ別に Skill がグループ化 され、以前より見つけやすくなりました。

プロンプトの文脈だけに任せる と、Devin がリポジトリ内の Skill を読むかどうか、どれを読むかが ぶれやすい 。一方 /(Skill名) を明示的に選んで送信する と、組み込みスラッシュコマンドの /plan/review と同様に 「この手順・この観点で動け」 と、スラッシュコマンドとして Skill を起動できます。文脈から Skill を推測させるのではなく、呼び出し側が Skill を指定する 運用に寄せられます。

リポジトリに AGENTS.md や Skill 定義を置いているチームでは、セッション開始直後に /(自チームの Skill 名) を選ぶだけで、同じ前提で作業を始めやすくなります。

組織全体向けの カスタムスラッシュコマンド(Settings で管理者が定義する /deploy など)も公式にはありますが、同種の定型は Skill でも表現できる ため、弊社では優先度を上げていません。プロダクト(リポジトリ)単位 で Skill を置き、/ から呼ぶほうが、レビュー観点・レイヤ・規約など 文脈がリポジトリに閉じる ので、全体共通テンプレより運用しやすいです。

その他の組み込みスラッシュコマンド(参考)

同じリリースノートには、組み込みスラッシュコマンドの /new/clear のエイリアス である旨も記載されています。長いセッションを切らずに 会話だけリセット したいときに便利です。

まとめ

  • チャットに / を入力してスラッシュコマンドを選び、追加のプロンプト を足して送る
  • /plan など 組み込みスラッシュコマンド で、計画・実装・テスト・レビューなどフェーズに合った依頼がしやすい
  • 2026 では /(Skill名) のスラッシュコマンドで Skill を明示起動 でき、組み込みとは別に プロダクト単位の手順を指定 できる
  • 組織全体のカスタムスラッシュコマンドより、リポジトリに置いた Skill を / から呼ぶ ほうがプロダクトごとの前提に合わせやすい

スラッシュコマンドは 対話セッション内のプロンプト設計 に効き、依頼のブレを減らしやすくなります。

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