生成AIとインドと、狭間にいるわたしたち

この記事は 弥生 Advent Calendar 2024の7日目の記事です。

こんにちは。弥生のプロダクトデザイナーのツダです。

2024年、弥生では法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」の先行体験プログラムが10月にスタートし、節目となるリリースを迎えた年でした。

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私もこのプロジェクトで画面デザインを担当し、UI/UXの改善に携わっています。
まだ始まったばかりのプロダクトですが、より良い価値を提供するために日々取り組んでいます。

デザインで大切にしていること

デザインに携わる中で、私は「何が今の時代の人の心を豊かにするのか」を探ることを大切にしています。 そのため、日々の情報収集や観察を自分なりに工夫しながら続けています。

本を頭に乗せて寝るイラスト
あくまで自分なりに

今回は、2024年のデザインに関する観察や雑感をデザイナー視点で振り返ってみたいと思います。

生成AIの普及と、「非AI」への揺り戻し

今年は生成AIの普及がさらに加速し、広告やWebサイトなど身近なクリエイティブにも多く使われるようになりました。 また、デザインツールに搭載されたAI機能の進化で、単純なデザイン作業の多くが自動化可能になっています。

www.adobe.com

www.canva.com

一方で、「人間らしさ」や「自然らしさ」を求める動きも注目され、不規則な形状や自然界を模倣したデザイン、鮮やかな色使いなどが再び人気を集めています。 また、インターネット黎明期を思わせる懐かしいデザインのリバイバルも印象的でした。

今年のエイプリルフールでFigmaがリリースしたカーソルカスタム機能も、懐かしさを感じるものでした。
(現在は利用できなくなっていますが、すごくワクワクした施策でした)

Figma カーソルカスタム機能

生成AIは人の心を豊かにする?

生成AIが人間の創造性を奪うことを恐れる人も少なくありませんが、一方で、人間に新たなインスピレーションを与える存在としての可能性が感じられたのも、今年印象に残る出来事のひとつでした。

今年、生成AIで作られた高品質な音楽が、界隈で盛り上がりを見せていました。
この件は著作権や「そもそも創作ってどこからどこまで?」といったところまで議論も発散していましたが、私が個人的に感じたのは、AIが人間を完全に模倣しきれていない今だからこそ、その「不完全さ」から生まれるノイズが新しい発想のきっかけになり得るのでは?と思いました。

デザイン分野でも、生成AIが「創造性を刺激するパートナー」になっていってくれるといいなと思います。

番外編:インド旅行での気づき

生成AIや今年の動向とは話がずれますが... 今年5月、インドを訪れた際に感じたことを少しご紹介します。

カラフルな色使い

インドでは赤や黄色、黄緑など鮮やかな色が基調として多用されており、日本の控えめな色使いとは対照的でした。

インドのカラフルな色使い

注意喚起の共通性

一方で、工事現場の注意喚起などでは、日本と同様に黄色と黒の配色が使われており、 これが世界共通の規格(ISO)に基づいていることを改めて実感しました。

JIS安全色 - Wikipedia

工事現場の注意喚起

発展への意欲と、伝統を守る力の調和

近代的なビルと歴史的建築が共存する風景に、 経済発展への強い意欲と、変わらないものを守り抜こうとする力がぶつかり合い、溶け合うエネルギーが感じられました。

発展と伝統が共存するインドの街並み

まとめ

今年を振り返ると、変化と揺り戻しが交錯する「狭間の時代」を生きている実感がありました。
だからこそ、変化を恐れず楽しむことが大切だと感じています。

アラビア海に沈む夕日

工事パネルの向こうはアラビア海・・・夕日の美しさは世界共通でした!

今年気になったデザイントピック、教えてください!

以上、一人のデザイナー目線で見た2024年の振り返りでした。
他にも気になる今年のトピックがあれば、ぜひコメント等で教えていただけると嬉しいです!

一緒に働く仲間を募集しています

最後までお読みいただきありがとうございました!

弥生では一緒に働く仲間を募集しています。興味のある方はぜひご連絡ください。

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