JaSST'23 Tokyoにチームで参加してきました

こんにちは、カトです。弥生でQAエンジニアをしています。

3月9日(木)~10日(金)、JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'23 Tokyoに参加してきました。

今回、弥生はシルバースポンサー協賛企業として名を連ねました。
私たち弥生のQAエンジニアは、ロールやチームを超えた相互理解を目指しています。JaSST'23 Tokyoのテーマが「相互理解で広がる世界」であり、私たちの目指す場所と一致していました。
そこで、QAエンジニア4人に、エンジニア3人を加え、JaSST'23 Tokyoにチーム参加をしてみることにしました。

チーム参加とは?

私がはじめてJaSST Tokyoに参加した際、このような状態でした。

  • 予稿集の読み方がわからない
  • 同時間に複数のセッションが開催されており、どのセッションが自分向けなのかわからない
  • 質問することも思いつかないくらい、セッションの内容についていけない
  • セッションの内容が何かの「答え」だと思って参加してしまい、話されている内容の具体化や抽象化ができず、何も得られないまま終了してしまう

今回はじめてJaSSTに参加するメンバーが、私の初参加のときと似た状態になってしまって、「難しかった」「よくわからなかった」という感想だけになってしまわないようにしたいと考えました。
同じ会社から複数のメンバーがJaSST'23 Tokyoにするだけではなく、いくつかの準備をすることで、お互いに不明点をフォローし合い学びを共有できるようなチーム協力型の参加を目指しました。

事前トーク

JaSST'23 Tokyo 開催週の月曜日、3月6日(月)に開催しました。
事前トークの開催日は、予稿集が公開されている日程であること、事前トークを経て予稿集を読み直したり参加セッションを再度検討できる日程にしました。

オンラインホワイトボードツールであるMiroにタイムテーブルを貼り付け、メンバーごとにカラーを分けて参加予定セッションに印をつけました。
この印づけは、「参加セッションを重複させずに全セッション分担参加しよう」という意図ではなく、「お互いの興味を確認したり、JaSST参加経験者からの情報を共有するため」に実施しました。
同時間に開催される複数のセッションに興味がある場合、「どちらのセッションにリアルタイム参加したらよいか?」を予稿集を見ながら相談したり、JaSSTのWebページに乗っているセッション概要や予稿集の内容でわからない用語を確認したり、それぞれがセッションでどんなことを聞いてくるかを考える時間になりました。

開催中

Slackに1日1スレッドの作成、Miroの感想・コメントボードを作成しました。
SlackとMiroの使い分けを厳密に決めていたわけではありません。
「業務に戻る」、「○○セッションに参加」のようなフロー型の情報はSlackに、セッションでの内容、あとで調べたいことなどストック型の情報はMiroに書き込みがされていました。
これは、普段からフロー型はSlackへ、ストック型はBacklogへと使い分けを全社統一で進めていて、この使い分けが身についた結果なのかなと感じています。

個人メモをMiro以外のツールを使ってまとめた場合は、Miroのボード上に資料へのリンクを載せて、Miroに情報を集約させてすべての情報にたどりつけることをお願いしました。
情報を残すツールを統一していなくてもMiroのボードを作成した理由は、自分のメモを残すスタイルが確立できていない場合に、メモを残す形式や体裁で迷ってしまったり、他の人がどういう感想やコメントを残しているのかわからずメモに残せなかったりといったことを防ぎたかったからです。
公式にDiscordが用意されていたり、SNSでの書き込みもありました。そこに書き込めばよいのではないかと思うかもしれません。しかし、「○○チームはxxやっている」「△△チームの業務で取り入れたい」「弥生でもできるかな?」のような自分事として考えるコメントは、業務知識が共有できていたり、同じ課題を持っている人同士だからこそ書き込める内容もあります。
Slackは1日100を超えるコメント、Miroにもたくさんの付箋*1で書き込みがありました。

Slackの書き込み

Miroボード

アフタートーク

各日開催後に、Zoomルームを用意し、どのセッションにいってきたか、どう感じたか、どんなことがわからなかったか、といったことを話す場を設けました。
さらに、開催翌週の3月13日(月)にアフタートーク会を実施し、JaSST'23 Tokyoで学んだこと、それぞれの次のアクションを話し合う場になりました。
「もう少し理解を深めた後にもう一度同じセッションをアーカイブ動画で聞いてみる」といった感想もありました。
「QAエンジニアとして実際に相互理解したいなと思っている場面はある?」「お互いにどんな情報を提供しあえば、よりコラボレートできるだろうか?」といった話もしました。

今後は?

チームでのシンポジウム参加は、はじめてJaSSTに参加するメンバーから、「安心して参加できた」「自分が参加できなかったセッションのことを聞くことができたり、同じセッションに参加した他の人の感想をすぐに聞くことができて、ひとりで参加するより学びにつながった」といったポジティブな意見があがりました。
私自身が初めてJaSSTに参加したときは「難しかった、わからないことがたくさんあった」という感想で終わってしまいました。はじめて参加したメンバーが「楽しかった」「また次の機会にJaSSTに参加したい」という感想でよかったと一安心です。

今回のJaSSTは、オンライン開催であり参加場所は各自の自宅ということで、JaSST開催中のチームでの情報共有はテキストが主なコミュニケーション手段になりました。
参加人数分を申し込みしたうえで、会議室でパブリックビューイングしながらわいわいするのも面白いのではないかと次の企画を考えています。

勉強会・シンポジウム参加という機会に、参加の仕方をチャレンジさせてもらいました。
うまくいくかどうかが不透明だったチャレンジに積極的に協力してくれるメンバーに感謝しています。
このチームだったからチーム参加がうまくいったと思っています。一緒にJaSST'23 Tokyoに参加したチームのみなさん、ありがとうございます。

JaSST'23 Tokyoでの学びを日々の業務に取り入れ、チーム・組織を改善して、よりよいチームを作っていきます。
学びの詳細、業務に取り入れたことは、また別の機会に。


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*1:Miro オンライン付箋ツールの詳細はこちら https://miro.com/ja/online-sticky-notes/