チームで「心理的安全性ゲーム」やってみました

この記事は弥生 Advent Calendar 2023の2日目の記事です。
好きな勘定科目が「雑費」の津輕さんからバトンを受け取りました。
12月2日このブログが公開されるタイミング、 津輕さんはre:Invent 2023からの帰路でしょう。
快適な空の旅を!

こんにちは、弥生でQAエンジニアをしている、カトです。好きな勘定科目は「未払金」です。
津輕さん、「自己紹介欄に好きな勘定科目を加えようという活動を一人でやっている」なんて言わないで。 私もやってます。 speakerdeck.com 2023年4月もくテクの資料、14ページ目の自己紹介で好きな勘定科目を書いています。

今日は、チームでやってみた心理的安全性ゲームのお話しです。

最初のきっかけ

時は2019年。
私は、「1on1でメンバーに心を開いてもらうにはどうしたらいい?」「リーダーは傾聴することが大事とは言うけれど、傾聴ってどうやってやればいいの?」「遠慮しないチームはどうやって作る?」ということを考えていました。
心理的安全性が高い組織は「知らないということを言い出せる」「質問することが周りを邪魔しているのではないかと不安になってしまわない」という内容を見つけ、「行動することが安全だと思えるチーム」はチャレンジができて、愉しく仕事ができるだろうなと感じました。

「心理的安全性を高めたい」


と思ったのですが、具体的にどのようなアクションをとればよいのかわからず、私は少し困っていました。

そんな時、connpassで「心理的安全性ゲーム体験会」を見つけ、私は迷わず参加しました。
初対面の人たちと心理的安全性ゲームを実施し、「ため息をつきながら言われたら、対応してくれても素直に喜べない」や「応援してくれる人がいるとがんばろうと思う」といった感想を持ちました。
どんなチームになったらいいのかを考えたり、同じ発言内容でも、その人のロールやキャラクターによって、状況が変わることもあると感じていました。

「このゲームは、ぜひチームでやってみたい」と考えていましたが、検討中に2020年突入。
弥生はリモートワークがはじまり、チーム全員でカードを中心に集まることがしにくい状況になってしまいました。

2回目のきっかけ

私が対応しているプロジェクトが開発手法にスクラム開発を取り入れ、私自身も認定スクラムマスターを取得しました。 tech-blog.yayoi-kk.co.jp こんなブログを書きました。こちらもぜひご覧ください。

スクラム開発って愉しいな、いろんな知見を得たいなと考えた私は、2023年9月、Agile party 2023に参加しました。

Agile partyのセッションに、『もっと自由にふりかえりを!』というタイトルのセッションがありました。
「チームがふりかえりをうまくやるためには、心理的安全性が必要」という話題があり、ふりかえりの手法やコツだけを追い求めても、発言しにくいチームだとうまくいかないなと納得しました。

「心理的安全性を高めたい」


と思ったのは、4年ぶり2度目です。
リモートワークだし、みんな業務に追われているし、どうやって何をすればよい?と考え始めたところ、10月に社員総会で全員が出社する日があることに気がつきました。
これは絶好のチャンス!
ということで、さっそくカードゲームをやってみませんか?とチームに問いかけました。

「心理的安全性ゲーム」やってみた

いよいよ、社員総会。チームのほとんどが朝からオフィスに出社する日です。

弥生はフレックス制度を導入しています。
普段、朝はやい時間から業務に取り組んでいるメンバーがいるので、はやい時間から出社する人がいるはず……と思い、はやめに会議室に到着しました。

誰も来ない……

画像はイメージです。弥生の会議室は体育館風ではありません。

みんな、心理的安全性ゲームに興味ない?それとも、カトに興味ない?
待っていると、インフラチームのリーダーが会議室を覗きにきました。
「インフラチーム、誰も来ないんだよね」「一緒じゃん」とひとしきり盛り上がりながら、みんなを待ちつつ、ゲームのセッティングをしていきます。
ゲームのセッティングが終わるころ、ようやくパラパラと人が集まり始めました。よかった。

5人集まったところで、1チーム目のゲームを開始しました。
普段同じチームで働いているメンバーなので、「状況」カードに具体性を持たせて発言をしていきます。
『10時から○○社とオンラインで打ち合わせだったの忘れてて、すっぽかしちゃた。どうしよう。』という状況に対し、メンバーは、『大丈夫だよ、一緒に謝ろう』、『気にしなくて大丈夫、失敗は誰にでもあるよ』、『どうしたらいいか、一緒に考えよう』、『(無視)』と事前に配ったカードから発言をしていきます。
このチーム、そこそこあたたかい状況ではないか?と思いながら、ゲームを進めていきます。

同じチームなので、普段の状況で共有できていることが多く、その状況がどのくらいのトラブル度合なのか、どういった関係性の人との状況なのかが手に取るようにわかります。

本当は助けたい、フォローしたいと思っても、手持ちのカードに助けられるカードがないと、冷たい返答しかできないこともあります。

『今日みんな出社遅くない?変じゃない?』という状況カードに対してのリアクション
こんなリアクションのチームどう?どうなっていくと思う?あてはまるところにキャンディーを置いていく
トラブルの状況出しが一巡したところで、感想やコメントを書き出していき、カードをじっくり見返します。
『この場の半数があったかいコメントしてくれたら、次も相談しようと思える』、『ポジティブな内容でも「目をそらして」とか「ため息をつきながら」だと本心じゃなさそう』、『大丈夫って言われても大丈夫じゃないこともあるかも』といろんな感想がでてきました。
そして、この後、それぞれが発言として使いたいカードを選び、2巡目を実施しました。

感想

ゲームを進めるにあたり、ファシリテーターとしてゲームの方向性をうまく伝えられなかった部分もあり、「結局このゲームなんだったの?」と感じながら終わったメンバーも正直いたのではないかとは思っています。
それでも、せっかくチームのほとんどのメンバーが出社するタイミングだったので、同じことに取り組むことでチームメンバーのことを知ることができた日になりました。
積極的にゲームを動かそうとする人、がんばって演技している人、お菓子を配ったり場を和ませたりする人、散らかっている場所をさっと片付けてくれる人……。
業務遂行のうえで絶対に知っていなければいけない相手の情報ではないかもしれませんが、お互いのキャラクターを知ることが、心理的安全性を高める活動の第一歩になっているかもしれません。
お客さまに価値のある製品を届け続けるために、プロダクトの品質を考えることはもちろん、プロジェクトの品質も考えて、いろんな試みをしてみたいと感じた出社日になりました。

チームに危機が訪れても、自由に発言して笑顔でみんなで乗り切りたい

これからのお話し

私たちのチームは日々進化をしています。
スクラムのチーム名を決めたり、勉強会を開催する動きが出てきたり、改善したいことがどんどんあがってきたりしています。

「勉強会やりたい」に対するチームの雰囲気(イメージ)。「参加できるかどうか考えさせて」と発言したのは私

このチーム愉しいな、新しい世界が広がるかもしれないなと感じながら仕事ができています。
チームの進化の過程や出来事は、また次の機会に。
明日12月3日の弥生 Advent Calendar 2023担当は、たけさんです。
同郷だったり、もくテク運営を一緒にやったり、共通点はあるけれど、私はたけさんと好きな勘定科目を語り合ったことはありません。
たけさんの好きな勘定科目は何だろう?


弥生では一緒に働く仲間を募集しています。一緒に、進化するチームで働きませんか?

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