もくテク「スクラム友の会」の開催をスクラム風に運営してみた話

こんにちは、カトです。弥生でQAエンジニアをしています。
8月17日(木)に、もくテク『弥生「スクラム友の会」スクラムマスターの悩みを共有しよう』を開催しました。

https://mokuteku.connpass.com/event/290930/

開催のきっかけ

「たろけん」こと髙瀬さんが、06/30(金)~07/01(土)開催の スクラムフェス大阪 | Scrum Fest Osaka 2023にて発表をしました。

私は髙瀬さんの発表を視聴し、「もっとたくさんの人にこの話を聞いてほしい」と感じました。
すぐに「もくテクでスクラムマスターの会ができる?」と髙瀬さんと話しかけ、髙瀬さんがやってみたいと回答してくれたことで、スクラムフェス大阪で発表したその日に話しがまとまりました。

せっかくだからスクラム風運営で

私は6月に認定スクラムマスターの研修を受けました。ということで、研修で学んだスクラムボードで運営作業を進めてみましょう。
まず最初はチーム名を決めて、役割を確認することです。

  • チーム名:スクラム影の会
  • メンバー:・・・?

今回のもくテク運営はスピーディーにお届けすることに価値を置き、運営作業は最低限にしていきます。急遽対応することになったので、運営するメンバーはカト一人で進めることにしました。
スクラムチームはPO・SM・Developerで構成します。どうしましょう?
ここでスクラム風での運営作業をあきらめてはもったいないので、禁じ手を使って突破します。

  • メンバー:
    • PO:カト1
    • SM:カト2
    • Developer:カト3

スクラムチームでは、役割を兼任してはいけません。
これは、疑似体験、スクラム風です。
深く考えて歩みを止めたら、たぶん負けです。

スプリント1

スプリントゴール:開催概要をつくり、「スクラム友の会」ともくテク開催の合意形成ができる

ボードを作り、付箋を動かし始めました。
見積りの数値を付箋に書いて、バーンアップチャートも作れたらよいのですが、他業務と並行しての対応のため、今回は断念。

スクラムの価値基準の一つである「集中」に反していますが、もくテク運営だけに専念するわけにもいかないし、今回は目をつぶることにします。
大事なことなので、2回目です。これは、疑似体験、スクラム風です。

スプリント2

スプリントゴール:運営作業のBacklogチケットを作成し、運営作業を見える化する

順調に進んでいます。
スプリント終わりなのに「DOING」に付箋があるのは、次のスプリント作業に手をつけようとしたタイミングだったからです。

スプリント3

スプリントゴール:connpassイベントページを作成し、イベントを周知してお申し込みを開始する

このスプリントの終わりの一人スプリントレビューにて、connpassのページが出来上がって公開予約できていることを確認し、中打ち上げです。

スプリント4

スプリントゴール:本部の全体会で社内告知をして、社内の認知度をアップし社内からの申し込み数を増加する
イベントページが完成後、順調にお申し込みが増えています。次は社内での周知活動です。
弥生の開発本部では、開発本部全体会という名前のイベントがあり、毎月第一営業日にオンラインで本部全員が集まり、入社メンバーの自己紹介、連絡事項の共有、LT大会をしています。
この開発本部全体会の連絡事項の共有で、もくテク運営チームは開催予定の会の周知をしていますので、資料準備を進めます。

月末月初は何かと本業が忙しいので、スプリント4の作業は少な目です。
実際のスクラムでは、スプリント期間でのチームの作業量が増減することは、よくないとされています。
何度も言います。これは、疑似体験、スクラム風です。

スプリント5

スプリントゴール:Zoomウェビナーの準備をして、開催当日の場所を確保する

だいぶ残りのPBIが減り、よころぶもくにゃんが見えるようになってきました。
ちなみに、このもくにゃん、「たろけん」こと髙瀬さんお気に入りらしいです。
もくテクの開催当日に「この子がかわいい」と言っていました。

スプリント6

スプリントゴール:開催の準備を完了して、もくテクの開催ができるようになる

スプリント6の終わりをもくテク開催日前日です。この時点で開催前に対応するタスクで未対応のものがあってはいけません。
スプリントレビューでしっかり完了していることを確認し、はやめに解散です。一人プロジェクトですけど。

スプリント7

スプリントゴール:ブログ作成、ふりかえりまとめと引継ぎをして、8月のもくテク作業を完了する
このスプリントは対応中です。

当日はDeveloperの「カト3」がオープニングやクロージングをがんばっていました、たぶん。
この開催中のタスクは細かく書くとたくさんあるのですが、DONEをチェックするタイミングがないので、記載を割愛しました。
Zoomウェビナーをオープンして、スクラムマスターと雑談して場をあたためて、開場して、録画を開始して、オープニングをして、ファシリテーションして、タイムマネジメントして、Zoomのコメントをチェックして、SNSをチェックして、クロージングして、最後に音楽を流して、ウェビナーを終了しました。
開催中の作業はけっこう多いです。
スクラム友の会のメンバーに助けてもらいながら、進めました。
録画開始前にスクラムマスターたちがしていたキングダムの話が一番印象に残っているのは、なぜだろう。

スクラム風にやってみて

スクラムに関する内容の開催であること、スクラムマスターに俺はなる!......かもしれない - 弥生開発者ブログ というブログを書いても実践の場がまだなさそうなことから、スクラム風に進めてみました。
この作業がスクラムに向いているかということではなく、何度かやっている運営作業をちょっと変えて楽しくやりたいという気持ちでスクラムボードを作りました。

7月1日にスクラムマスターの会を開催したいと思ってから1か月半後の8月17日に、もくテクを開催することができました。
手順が明らかで不確定要素がほぼない運営作業は、スクラムボードを使って実施しなくてもよかったのですが、「このスプリントでここまでやる」というゴールが明確だったことは、とても作業しやすく、遅れないようにしようという意識を持ち続けることができました。
運営メンバーはもくテクの質向上をするために、いろいろな取り組みをしています。
しかし、今回のもくテクに関してはPOの「カト1」が、対応しなくてももくテクを開催できる運営作業をすべてそぎ落とし、決めた期日にもくテクを開催することを最優先としてやってきました。

参加された方の中には、「開催日、いつもはZoomに時計を出しているのに、今回はなぜないの?」「運営からのZoomチャットがなかった」と変化にお気づきになった方もいらっしゃるかもしれません。
これは、もくテクを運営した「スクラム影の会」(カト1、カト2、カト3の一人三役)というチームでは対応が間に合わないと判断したためです。
あらかじめ決めたタスクを完了させるためにアサインを増やしたり期日を調整したりするのではなく、今あるリソースで期日までにできることを考えました。
参加いただいた方や登壇してもらったスクラム友の会のメンバーに不満が残るような当たり前品質を下回ることは避けなければいけませんが、予定しているすべてのタスクを完了しなくても、開催はできます。
それを、「私にはできなかった」ではなく「計画してやらなかった」と考えられるようになるのは、気持ちの面でも上向きになりました。

PBIをどういう単位で作成するのか、スプリントゴールをどう設定するのかは、不慣れで難しくて、道半ばです。
次の機会にスクラムボードに再チャレンジし、バーンアップチャートもセットで作ります。

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次回もくテク

次回は、「大規模改修をチーム力で乗り切った話」というテーマで、複数のシステムを改修した大きなプロジェクトのお話しです。 mokuteku.connpass.com 1回の開催ではおさまりきらないかもしれないほどの大規模改修について、いろんなロールの人のチャレンジを、ぜひご視聴ください。

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